知恵袋【不登校との向き合い方】

ワンネススクールの知恵袋

ワンネススクールが1999年からの活動の中で積み上げた経験を「知恵袋」としてまとめた小冊子を数年前に印刷して公開していましたが、より多くの人に活用していただけるようにホームページを通じて公開することになりました。

ここでの内容はいろいろな出来事を解決する方法ではなく「知恵袋」としてみなさまに活用していただくひとつの参考として公開しております。 不登校といっても千差万別、数限りなく様々な事案があると思います。 「知恵袋」を活用しながらひとりひとりの学校との関わり方、子どもとの関わり方、親子の関係などそれぞれの解決方法を探って頂ければ幸いです。 ■不登校は “その後”が問題 ■子どもが動かなくても親が動く大切さ ■“安心できる活動の場”と“相性の合う支援者”との出会い ■段階に応じたかかわり  

段階に応じたかかわり

休みがちになってしまったら

子どもにとってはこの段階が一番つらい時です。 担任やスクールカウンセラーと連携をとり、子どもがいろいろな大人に見守られている環境を作ってあげることが一番の対応です。学校とよくコミコニケーションを取り、学校内での 対応を優先しましょう。同時に民間団体の親の会などにも参加し、先輩の話などに耳を傾けることも心にゆとりをもたらせてくれます。

子どもが動かなくなってしまったらいわば、子どもが行かないと腹をくくった時期です。この時期に子どもに無理強いすることはかえって親子関係をこじらせ、長期化させてしまうことになります。

 

親は子どもを動かすことより、まず自分自身が動き、いろいろな支援団体などや親の会に参加して不登校の理解や勉強をすることが大切です。

親子の関係がゆきづまっていなければ、必ず何度か子どもの方から動きたいというサインが出てきます。その時に共に動ける親子関係と、タイミングを逃さずすぐに参加できる活動の機会を準備しておくことです。

家にいることが多くなってしまったら

親も子も学校に行くことをあきらめてしまって、家庭内にいる時期。

不登校経験者の 4 割以上が長期のひきこもり化しています。家族だけでなく、支援してくれる機関、団体の力を借り解決に向け動き出しましょう。

まずは孤立化しないことが大切です。

不登校はその後が問題

引きこもり、NEETの4割以上が不登校経験者と言われています。

不登校問題はただ復学すればいいということではなく“その後”を見据えた根本的解決が必要です。引き続いてひきこもり、NEETにならないようなサポートができるかどうかが大切になります。中学卒業後、もしくは高等学校を中退してから、社会のどことも接点を持たずにいると、ひきこもりが長期化する場合もあります。特に中学を終えるとそこで社会的支援がまったくなくなってしまうのが今の日本の現状です。また、高等学校を中退した子が社会人として生きていくためのスキルを身に付けられず NEET となることも多いのです。

大切なのは学校、家庭以外に第3の居場所を持つこと。たとえ1つ欠けても2本の足でしっかり立つことが出来る、そんなイメージです。

学校・家庭・ 居場所の環境を作ってあげることは、不登校問題解決だけではなく、この時代 の子育てにおいてとても大切なことです。関わりが途切れない限りどこかでチャンスはあるものです。不登校は、ひきこもりという問題と同じものだという認識を持ち関わる姿勢が必要になります。

中学・高校・大学を中退・・・・引きこもり傾向になっている

今の自分の状態を認めることが解決への第一歩です。

本当の自分はこうじゃない、本当はやればできる・・・といった考えはいったん置いて、勇気を持って現状を受け入れましょう。

それだけで大きな変化や動きが出てきます。 家族も同じように事実を受け入れて、今何をしたらよいのか、何が出来るの かを周囲の人たちと一緒に考えていきましょう。

生活習慣から整える

長期化した不登校・ひきこもりには、教育で はなく生活からの取り組みが不可欠です。

生活のリズムをつけて食生活を整えること 、ネットやゲームなどが過剰な生活から体を使う体験を増やすこと、心ではなく体を整えることなどがより効果的です。

寄宿教育のすすめ

寄宿教育のつめ直し生活を整えるいい機会となります。

汗をかく体験、人との交わり、心ではなく体を使った活動などが子どもの閉じていたエネルギーを引き出してくれます。

また、思春期の一時期に家族以外の人にお世話になる体験は、親子の健全な自立を育てます。

日本で一番不登校・ひきこもりを根本的に解決しているのは、寄宿教育に力を入れているネットワークです。

ワンネススクールでも2013年4月に開所しました。

詳しくはこちら↓

■みんなの家とは?【HP】里山の寄宿寮 みんなの家

 

親が動くことの大切さ

本人が動けなくても親がまず情報を収集し、不登校・ひきこもり問題を理解していくことはとても大切です。

親の見方が変わるだけで、子どもたちが動き始めることも多いのです。

子どもを変えるのではなく「関係」が変わることが大切です。

特に不登校になると親も孤立してしまいがちです。

ぜひ、石川県内にあるいくつかの親の会に顔を出し経験者から話を聞くなど、 親の居場所を見つけましよう。

安心できる居場所

10代においては、年齢に応じて身につくものがあります。

引きこもりによる経験の欠落はますます社会参加を難しくしてしまいます。

動きたいというきっかけを見逃さず、自分を肯定的に受け入れてくれる仲間と安心できる居場所を見つけ活動につなげていきま しょう。

相性の合う人

人が成長するには、いろいろな人との出会いが大切ですが、心が弱っているこの場合は、相性の一時的に気の合う仲間、相性のいい大人の存在が大きな意味を持ちます。 何がなくても心地よい気の合う関係は意欲を増し、より早い社会参加のきっかけを生み出します。 相性の合う人との出会いを見つけてあげましょう。  

親の会のすすめ

まずは一人で抱え込まず、悩みを乗り越えた先輩の話を聞いてみるのはいかがでしょうか? 石川県内では様々な親の会があります。まずは一度お試しで参加してはいかがでしょうか? →ワンネススクールでは金沢市と小松市で定期的に開催しています。 ■ワンネススクール親の会   石川県内にはワンネススクール以外にもにも下記のような様々なタイプの民間での親の会が活動しています。

・あすなろ親の会(白山市) ・おーぷんはうす(金沢市) ・でんでん虫の会(小松市) ・NPO 法人全国ひきこもり ・KHJ 親の会 ・KHJ 北陸会

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